来年(2021年)4月、大阪市東淀川区の淡路駅前にシェアオフィス・レンタルオフィス・コワーキングスペース「淡路駅前ラボ」が開業します。このプロジェクトについて、「なぜ淡路でシェアオフィス・レンタルオフィス・コワーキングスペースなのか」という質問をいただくことがあります。
実は淡路は大阪でも最強クラスのビジネス街に化けるポテンシャルがあると思います。前回に引き続き淡路のポテンシャルを見ていきたいと思います。
淡路周辺で大規模開発が見込まれる
前回は、大阪で番を張れる街が梅田(大阪)と新大阪だと書きました。とくに新大阪はこれから梅田をグイグイと追い上げるでしょう。
それは、中央リニア新幹線や北陸新幹線、そして東海道線支線経由でなにわ筋線に南海も乗り入れるということで、交通に関してはハブになることが確実だからです。
そして、阪急ユーザーもJRユーザーもふだんはあまり意識しないかもしれませんが、じつは淡路と新大阪は距離的に近接しています。
政府や府市もそのようにみているようで、新大阪は「都市再生緊急整備地域の候補」として再開発が検討されていますが、その際に「波及効果が考えられる」として十三とともに淡路は対象地域に入っています。
淡路はJRおおさか東線で新大阪とも直結していますが、都市計画道路歌島豊里線の沿道地域が市街地のつながりとなることでしょう。
さらに前回も書いた通り、十三は淡路のよきライバルです。都市再生緊急整備地域としての対象地域としてともに挙げられています。しかし、十三の伸びしろは限られます。淡路には秘密兵器があるからです。
それが、柴島浄水場です。今後水道需要が縮小することを踏まえて、大阪府の水道事業と大阪市の水道事業は統合が模索されています。その中で余剰施設の整理が想定されています。
その中で大阪市の水道事業で最大の施設である柴島浄水場は、一部が売却・再開発の対象として検討されています。それが柴島浄水場の上系といわれる、淡路寄りの約12ヘクタールのエリアです。
※このエリアは再開発の対象にならない可能性もあります。
いままでは線路によって分断された地域が、淡路駅付近の連続立体化事業によって、周囲の市街地とつながったエリアとして再開発されることになるのかもしれないのです。
グランフロント大阪(うめきた1期)が7ヘクタール、うめきた2期が16ヘクタールということを考えると、それなりのインパクトが見込まれます。新大阪にも近いということもあり、ビジネスや商業系の施設が整備される可能性も十分にあります。
「うめきた」やJR京都線岸辺駅付近の吹田市と摂津市にまたがる吹田操車場跡地に整備された「北大阪健康医療都市(健都)」のような街になる可能性もあります。
淡路はその最寄り駅となるのです。