大阪市東淀川区のシェアオフィス・レンタルオフィス「淡路駅前ラボ」では、バーチャルオフィスを提供しません。
バーチャルオフィスというのは、連絡先としての住所だけ提供して、郵便物や宅配便の荷物を預かるサービスです。場合によっては登記もできたり、電話やFAXの受信代行もすることもあります。
淡路駅前ラボのシェアオフィスやレンタルオフィスでは、住所利用に別料金は発生しません。プランによっては登記も可能です。(ちなみにロッカーはありませんが、すべてのデスクが固定の専用席であるため、荷物などを置いておくこともできます)
淡路駅前ラボがバーチャルオフィスを提供しないのは、シェアオフィスやレンタルオフィスのサービスに住所利用が含まれているからではありません。
こうした共同オフィス(シェアオフィス・レンタルオフィス・コワーキングスペース)運営事業者にとっては、バーチャルオフィスというサービスは収益向上につながるので魅力的です。
でも、住所だけ貸すというのはリスクがあります。詐欺などの犯罪に利用されたり、粗悪な商品や公序良俗に反する商品を販売するような悪質な通販事業者や転売業者の所在地にされる可能性があるのです。
もしこうした利用者が住所だけを利用していてトラブルが発生した場合、バーチャルオフィスそのものだけではなく、シェアオフィス・レンタルオフィスのイメージや信用にもダメージを与えかねません。
昨年の2月ごろに、高額でマスクを転売している業者の所在地を調査してみたら、バーチャルオフィスやレンタルオフィスと思われる事例が複数確認できました。
そのひとつが東京都豊島区のバーチャルオフィスで、かつて直前に開催中止になって出場料詐欺ではないかとニュースにもなったマラソン大会の主催者が所在地にしていたところでした。このオフィスはほかにもかなりブラックな利用者がいるようです。
淡路駅前ラボは、2015年から他の拠点でシェアオフィスを運営してきた実績があります。そこにも利用申し込みは多くありますが、なかにはちょっと微妙な商品を販売する通販業者もあり、特商法のために記載する住所が欲しいのだろうと推測できます。そのような方には利用をやんわりとお断りしています。
また、詐欺や怪しい通販ではなくても、法人の場合は倒産などのリスクもあります。倒産・破産すれば官報に掲載されるので、所在地としてバーチャルオフィスが公開されることにもなりかねません。(個人の破産は住民登録している住所ですので、住民登録していない限りバーチャルオフィスが公開されることはないはずです)
一昨年には何者かによって破産者マップが公開され批判があって閉鎖に追い込まれましたが、すぐに別の名称で復活しました。それも閉鎖に追い込まれましたが、いつまた誰かが公開しないとも限りません。
なかには計画倒産ということもありえます。そうした場合にバーチャルオフィスを使われて、破産者マップに掲載されては目も当てられません。
こうした事態を避けるためには、シェアオフィス・レンタルオフィスという形で、実態のある利用をしてもらうことがリスク軽減につながるはずです。特にシェアオフィスの場合は、普段から顔を合わせていれば、営業実態や経営状態も一定程度は推測できます。
他方でバーチャルオフィスというサービスは、住所の信用やイメージを維持する上でのリスクになりえると思うのです。
もちろん申込時に厳重な審査を実施し、継続的に利用者をモニターできればリスクは最小化できます。しかし淡路駅前ラボには、そこまでのノウハウやリソースはありません。
淡路駅前ラボも、他の拠点も、ブランド力のある駅前という立地で運営しています。利用者のみなさんにとっても、駅前に事務所があるということがビジネスの信用になることを期待して運営しています。
しかも淡路駅前ラボは、運営者の自己所有物件です。この住所のイメージを悪くすることは、運営者自らの資産価値を落とすことになりかねません。
それだけに、その所在地(住所)のイメージや信用を毀損することは避けたいのです。
審査というか与信のノウハウやリソースが足りない淡路駅前ラボでは、バーチャルオフィスというサービスは提供できないことをご理解ください。
その代わりというわけではありませんが、住所利用も込みで固定専用席を低価格で提供します。